2022年 兵庫県宍粟市千種町
夜桜のイメージ 「花見」と「夜桜お七」
「夜桜」と聞いてどんなイメージが思い浮かぶでしょうか?。「夜のお花見」?。はたまた「夜桜お七」?という歌もありましたね。
「夜桜お七」
坂本冬美さんの歌ですね。この歌は、江戸時代の「八百屋お七」という少女を題材に、「林あまり」という歌人(作詞家)の方が作詞された歌です。「お七」は恋人に逢いたいがために放火事件を起こし処刑されたとされています。(信憑性については諸説あります。)そのお七になぞらえて、昔とは違いはっきりと自己主張をするようになった現代の女性を表現したのが「夜桜お七」という歌です。林さんは過激な作品を発表されたことでも有名な方ですが、その林さんの短歌集「夜桜お七」を再編集して作られたものがこの「夜桜お七」です。もし「夜桜お七」をカラオケで歌われるときはこういう背景、熱い情念を思われて歌われてみてはいかがでしょうか?
江戸時代「吉原の夜桜」は有数の桜(花見)の名所だった
「夜桜」と聞くとどこかに「女性」のイメージが思い浮かびます。実際、江戸時代の「吉原遊郭通り」(仲之町通り)には、桜の時期には何百本もの桜の木が植えられ、その満開の見事な桜並木は当時では有数の桜の名所だったそうです。華やかな花魁道中(おいらんどうちゅう)、そして桜の木の下には山吹を植え、周りを青竹で囲って垣を造り、特に夜には雪洞(ぼんぼり)を燈して「夜桜」を楽しむ。現代のように電気のない江戸時代に、月明かりと雪洞に照らされた満開の桜並木と華やかな花魁道中の吉原は非日常の幻想的な世界だったようです。そしてこの時期に限り普段は出入りの許されない一般の女性も入場が許され、その見事な桜通りを見ようと各地から人が訪れたそうです。
「夜さくらは年寄の見る物でなし」という川柳もあるそうです。
— 誹風柳多留 —
一方でコチラ(今回撮影した桜)は、田んぼの中にひっそりとたたずむ1本桜の夜桜。巷の観光名所のような派手さはないですが、逆にそれが神妙で周りの静けさも相まって何だか厳かに感じました。場所柄的にも(時間的にも)というのもありましたが何だか大きな声を出してはいけないというのがまず初めに感じた感想です。きれいにライトアップされていて俗にある観光名所とは違った田舎ならではの新鮮さを感じました。ライトアップされた方は個人の方なのですが頭がさがります。
宍粟市近辺で有名な桜の名所といえば
◆ 一宮町西深桜並木(ライトアップ) ◆ 一宮町三方家原遺跡公園、
◆ 波賀町温水湖 ◆ 山崎町中広瀬夢公園
◆ 作用町笹ヶ丘公園 ◆ 作用町志文川堤防 ◆ 作用町光播磨一本堂福寺
◆ 太子町原ホタルの小川 ◆ 太子町太子山公園
◆ 龍野公園(ライトアップ)◆ 龍野城周辺(ライトアップ)
◆ 赤穂御崎公園(ライトアップ)
◆ 上郡鈴の宮公園 ◆ 上郡かみごおり桜園
◆ 相生市万葉の岬
◆ 姫路城(期間限定夜桜会)◆ 姫路市自然観察の森
◆ 夢前川サイクリングロード(夢前桜キャンドルナイト)
◆ 高砂市鹿島川沿い(桜灯り)
◆ 加古川日岡山公園(ぼんぼり灯)
◆ 加西市丸山総合公園 ◆ 神河町桜華園
ヤエザクラ(八重桜)について少しだけ
「八重桜」の品種と開花時期
「八重桜」は前回ご紹介させていただいたとおり、個別の品種の名称ではなく、「八重咲き」つまり、花びらが幾重にも重なって咲いている状態の桜の総称です。オオシマザクラとヤマザクラとの雑種の一種で栽培品種の1種です。そして、「山桜」に対して「里桜」といわれたり、その形から「牡丹桜」とも言われたりします。
ソメイヨシノなどの一般的な桜の花弁は5枚。6枚以上の花弁を付けるものを「八重桜」と呼びます。
「八重桜」は「ソメイヨシノ」よりも開花時期が1週間から2週間遅いので、ちょうどソメイヨシノが散るころに八重桜の時期を迎え始めます。なので、ソメイヨシノが散っても諦めずにまだしばらくは桜の時期を楽しめることになるわけです。
「八重桜」の花言葉
「ヤエザクラ」の花言葉は「豊かな教養」「おしとやか」「善良な教育」「理知」などです。入学、卒業シーズンに咲くこと、そして、幾重にも豊かに咲く花びらを持つことから「教育」とか「豊」といった言葉がつけられたと言われています。
写真の話
自分の持っているカメラには手振れ補正が付いていません。ネットを見ているとプロの方とかは「静止画を撮るときは手振れ補正は特になくてもいい」とか言っておられる方もおられますが、やはりこういう時とか特に「手振れ補正」が欲しいと思います。
三脚を使えばいいとか言われますが、広い場所ならいいですがこういう狭い場所では(特に人が多いわけではないですが)他の人に迷惑がかかるのがいやなので三脚は使いたくないのです。いかにも写真撮ってる感を出すのも嫌な方ほうなので。
といいつつも、三脚が無いとどうにも手振れして撮れなかったので小さな小さな三脚を使って今回は撮影しました。その時おられた数人のかたには「申し訳ないなあ」と思いながら。
日を改めてもう一度来ようかと思っていたのですが、翌日雨が降り散ってしまいました。やはり「今」が大切です。
写真撮影、特に花の撮影には「次」は無い。
という事を今回も身にしみて感じました。
ということで今回は以上です。
ありがとうございました。
兵庫県宍粟市千種町千草33
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